解離性障害と発達障害の因果関係

 本日は俺、エルが、発達障害と解離性障害の相互関係について考察したいと思います。毎度おなじみですが、これはあくまで、俺の考察でしかなく、医者でも、臨床心理士でもないのでそこは注意してほしい。

 今回の考察は、前に同じような物を上げたが、ちと、お粗末だったので、再度、書き直すことにした。前に書いた考察はそのままにしているので、興味があったら見てほしい。お粗末だから。 

◆ 発達障害について

 はじめに発達障害の基礎知識を整理していく。発達障害の診断は臨床心理士の心理テストと医師の診察によって決められる。発達障害には2024年3月現在、3種類存在すると言われている。

◇ 自閉症スペクトラム(ASD)

 昔はアスペルガー症候群や、高機能自閉症などと言われていたもの。出来るところと出来ないところの凹凸が顕著なのも特徴で、以下のように症状のでかたには個人差がものすごくある。

  • 外部からの刺激に対応することが困難
  • 人とのコミュニケーションに問題がある
  • 特定のものや行動における反復性(何度もしたりすること)やこだわり
  • 感覚の過敏さ、または鈍麻さ

◇ 注意欠如多動症(ADHD、AD/HD)

 忘れ物が多い、話を集中して聞けない等の不注意や、体を常に動かす、順番を待てない等の多動性、衝動性が強い事が特徴。診断により3タイプにわけられ【不注意型】【多動衝動型】【混在型】がある。個人差があるが一般的には年齢と共に落ち着くことが多いとか。

◇ 学習障害(LD)

 学習障害は、【読むこと・内容を理解することが困難なパターン】【書くことが困難なパターン】【数字の計算・理解が困難なパターン】の3種類に分けられる。

 これらの困難が知的障害による物ではないこと、体の障害ではないこと、経済、環境的な要因ではないこと、学習面でのみ困難であることと言う場合に限られている。


 一般的にはこの3種類を発達障害という。

◇ 子どもの発達障害

 発達障害は幼少期に見つかるパターンと大人になってから見つかるパターンとある。感覚的に、幼少期で発覚する方が対応しやすく、社会に出てからも苦悩することは多いと思うが、なんとか一人でやって行けている人が多いように感じる。幼少期に、適切な対応方法や、困難なことの解決策を学習出来る点が違いなのかもしれない。

 しかし、幼少期に児童精神科を受診することはまだまだ抵抗がある親が多く、見過ごされることが多いのも事実。また、児童精神科に受診し、診断で発達障害と言われて、先生の言うままに向精神薬を服用することで、子どもに「この薬がないとおかしくなる」などの精神的依存を生みやすくなるのも事実としてある。子どもへの向精神薬の処方はどうなのか?という議論はまだ決着がついていない。また、適切な教育機関に通えないという話も聞く。発達障害の子の受け入れが出来ない幼稚園、保育園は割と多いし、小学校でもあまり理解がないところも多い。まだまだ問題だらけの児童精神科ではあるな。

◇ 大人の発達障害

 大人の発達障害だと、幼少期に周りとは違うと言うことで、いじめにあっていたり、先生からよく怒られていたりと、嫌な経験をしていることが多く、社会に出ても“生きづらさ”を感じることが多い。

 また、発達由来の特性のせいで、マルチタスクが出来ない、計画が立てられない、一人で暮らしているが片付けが出来なくってゴミ屋敷となってるなど、精神的にも社会的にもかなり疲弊して、二次障害を併発してからやっと精神科に受診ということが多い。

 そのため、発達障害以外に別の病名がつくことが多く、社会生活が困難になってしまう方が多くいると感じる。

 自助会や、デイケア等、いろいろな勉強会だったりもあるが、都心じゃないと中々なかったりするので、「行きたいけど行けない」という人が多く、社会復帰が難しいように感じる。XなどのSNSで情報収集が出来る今だが、知っていても行動に起こせない人は多いわけで、実を結んでいないことも多いと思う。特にお金が掛かることは難しいと思う。

◆ 発達障害と解離性障害の相互関係性

 次に発達障害と解離性障害の相互関係性を考察していく。

 まず発達障害を持っている人は感じ方、考え方が普通の人とは少し違う。これは脳の構造が少し違うところから来ているものだ。

◇ いわゆる「当たり前」が効かない

 そのため、「当たり前」が通用しない。日本人特有の暗黙の了解とかも理解しがたいことがあったりする。また、発達の仕方が周囲とは違うことが親や、周りの人には理解されず、「普通であるべき」「なんで出来ないのか」と幼少期から攻められることが多い。感性や価値観、興味、思考が普通の人とは違う事を周囲も本人も理解できなくて、そのストレスを普通の家庭でも多く感じてしまいがちだ。

 自由に出来ない幼少期は、「自分が他の人とは違う」と言うことを本人も理解できていないので、「なんでだめなのか?」「どうしたらいいのか?」という疑問にまみれて生活することになる。また、なんで怒られているのかわからない、理解できない状況に陥りやすくなるのも大きなストレスになる。

 普通の発達をしている子どもよりも多くの悩みや、周囲とは違う事によるストレスが二次障害、解離性障害を発症しやすくしているのではないかと俺は考察する。特に健忘や、離人症は多いのでは?と推察する。

◇ いじめ被害と周囲からの孤立

 また、発達障害の子によくあるのが、「周囲とは違う」事で、いじめ被害に遭いやすいということだ。「こいつなんか変」という些細なことから、いじめというのは起きやすい。そのいじめにより更なるストレスで解離性障害を引き起こしてもおかしくない。

 周囲から孤立するとその子どもは「自分の世界に」没頭しやすくなるのもこの障害との関わりを強くしていると思う。「自分の世界」ではイマジナリーフレンドを作り、その自分の世界で遊ぶようになると周囲との関わりが薄れ、より引きこもりがちになる。

 すると、外の世界は危険。よくわからないけど怒られたり、いじめられる。という気持ちが大きくなるにつれ、自分とは違う人格を生みやすくなるのではないか。また、無意識に「怒られた」「嫌なことがあった」などの記憶を忘却してしまいがちになるのもあるかと思う。嫌な記憶は忘れてしまいたいもんな。

◇ ASDとの関係性

 特に、その傾向が強いのはASDであると俺は考える。

 コミュニケーションのしづらさから、自分の気持ちが上手く言えない。友達と上手く遊べない。言われた言葉の理解が出来ない等の困難に加え、感覚の違いにより、苦手な物の多さ。五感の感じ方の違いから、普通の人からしたらなんてことのない事が怖かったり、気持ち悪かったりするというストレスの多さ。興味があることに異様な執着、それを周りからは「変人」とか「オタク」などと言われて、気味悪がられたり、孤立してしまいがちな症状。それ故、違う自分、自分を理解してくれる唯一無二の存在を生みやすいのではないかと考える。

◇ 再構成日記の場合

 俺らもASDと診断されているがそんな俺らの例で言うと 、親に一生懸命話しても伝わらず、『何が言いたいのかわからない。うるさい』と言われる。支離滅裂だったんだろうな。しかも親が忙しい時とか言われてないのでわからなかった、空気を読むことが難しかった。TPOがわからなかった。とかもあるだろう。

 友達と喧嘩してもなんで喧嘩したのかわからない。これは自分が言った言葉のどれが相手の嫌なことだったかわからないところから来ている。相手の気持ちになって考えることが苦手。想像力の欠如。これも、「自分と他の人の感覚の違い」から来ているのではないか、と俺は思っている。

 また、嗅覚と味覚、触覚が過敏なため、幼少期、カップ麺が食べられない。今でも好んで食べたいとは思わない。発泡スチロールの味を感じる。割り箸、紙コップは木の味、紙の味がして今でも使えない。

 この前わかったのだが、棒アイスの木の部分をパートナーが「木の味強いな」と言っていたので多分、普通の人が棒アイスの棒の部分を舐めると、俺らが感じている「割り箸が木の味がする」って言うのを体感できるんではないか?是非やってみてくれ。くっそまずいから。

 これらの体験からしても普通の子どもとは違った感性があることがわかると思う。 感覚の違いは難しい。特に五感は。幼少期は親が食事を用意することが多く、食べないと怒られることが多い。好き嫌いしてはいけない。食べ物を粗末にしてはいけないと教わるしな。しかも自分が感じていることを、頑張って説明しても信じてもらえない、わかってもらえないので、「意味わかんないこと言ってないで食べなさい」とか「好き嫌いしないで食べなさい」などと怒られるわけだ。それがストレスとなる。食事は怒られたくないからしたくないと考えてしまっても無理はないだろう。

 おけげで俺らは【何にも感じないように、食材を喉奥に押し込んで丸呑みする】という特技が出来てしまった。食事を素直に楽しめない。こんな経験を毎度毎度していたらそりゃ解離もするしトラウマになるわ。これが発達障害と解離性障害の相互関係ってとこかな。


 発達障害の人は解離以外にもうつ病とか摂食障害とか不安性障害など二次障害になりやすいので注意が必要だ。勿論、発達障害の人が全員、解離性障害や二次障害になるわけではない。しかし、周りとの感覚の違いによって生きづらくなる人が多いのも確かだ。

 今回は発達障害と解離性障害の相互関係について考察させてもらった。参考にしてもらえると幸いです。

エル

関連するかも知れない記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です