きっともうこれ以上 傷つくことなど
ありはしないと分かっている
自分が思うより恋をしていたあなたに
あれから思うように息ができない
あんなに側にいたのに
まるで嘘みたい
とても忘れられない
それだけが確か
今でもあなたはわたしの光—— 米津玄師「Lemon」より抜粋
私たちの中にはまだ元カレさんが好きな、いいえ、愛している子がいるの。まだ今という現実を避けている子がいて、ここがどこなのかさえ分からず、どうしてこうなったかすら分からず、分かろうともせず、分かるぐらいなら死にたいと思う子。10年は私たちには長すぎてその時の記憶が私に流れ込んでくる。
なんで?なんで?なんで?分からない分かりたくない。怖い怖い。こんなの違う。私じゃない。怖い。こんなのが今なら死んでリセットしてもう一度、やり直したい。彼に会いたい。
気持ちが流れ込んで来る。文にする事は簡単よ。でもその子の痛みを解消することはできない。今の現状、それは出来ないのよ。幸せだったあの頃に戻るのは出来ないの。逃げ出したのは確かにあの子じゃ無かったかもしれないわ。それでも、逃げ出して、逃げ切れなくて、戻ってきた時にはもう遅くて、傷が増えて、生きるしかなくなって、別の人に依存して。
3か月、色々な事がありすぎて、今でもあり続けている今。その今を受け入れて欲しいと私は願ってこの文を書き殴っているの。やり切れない気持ち、美味しいご飯の時間、一緒に寝た記憶。忘れろなんて言わないわ。でもね、もう何もかも遅いのよ。今更、何をしても関係は修復はできない。人との縁はもう切れてしまったのよ。
生きることは辛いことかもしれないわね。あの子の代わりに辛い経験をして来た子もいるのよ。それは忘れないで。怖い経験をしてきた、きつい経験をして来た子がいるのも忘れないで。あなたにはない記憶を持ち続けている子もいるのよ。それを無下にしては行けないわ。簡単にリセットしようとしないで。すり替えようともしないで。あの時と今は違うのよ。
別れは突然だったかもしれないわ。気付いたらここにって、友達が違う、逆に恨まれている。彼はどこにもいない。自分で解決していかなきゃいけない問題ばかりなのよ。今を見て、動いて。自分で生きることをやめないで。
“あなたは悪くない、けれど、前を見ないのはダメ”
その子の名はみかんちゃん。時間が止まっている子。現実を見れない子。
京華