こんにちは。僕は『ノア』と言います。この文を書くのは初めてになりますかね。みんなが書いている自伝には何度か出てはいますが、僕自身のことを書くのことはなんだかこっぱしくなりますね。さて、今回は僕らの母親から言われていた事をお話ししようと思います。僕らの母親は『決して弱みを見せてはならない』と言う信条の方でした。もちろん、それは僕ら兄弟にも言われている事でした。『弱みを見せたら負け』僕らの母親はそう言うのでした。
『病人のふりをしてはならない』これはまるでサバンナにいる草食動物の様にしか感じられない状態だったのです。どんなに痛くてもどんなに辛くても僕らは、痛がったたり、泣いたりは許されないわけなのです。そりゃぁ、解離ににもなりますよ。だって『自分を押し殺さないと生かせてもらえない』わけなんですから。痛み、苦しみをピエロの様に仮面を張替え張替えて、『痛いのは自分ではない』『苦しいのは私では無い』『楽しい?そんなの一時のまやかしだ』こうして己が崩壊していくのです。母親からの刷り込みというのはとても怖いものです。他の環境にいる事ができればもっと違う生き方が出来たのかもしれません。
だからこそ僕らは良く言うのです。『泣ける人間は強い』と。泣くことを許されなかった僕らと、今でも泣く事が出来る人とでは心の強さが違います。『泣く』事が弱いなんて有り得ません。本当の感情を外に出せる人ほど強く、優しいのです。決して子供に『泣くな』と言わないであげてください。その代わりに、なんで辛いのか、なんで泣いているのか聞いてあげましょう。支離滅裂列でも構いません。聞いてあげましょう。そして、最後に『辛かったね』と共感し、抱き締めてあげましょう。仮にこれが『オモチャが欲しかった』と言う例えにしましょうか。それでもまずは共感からです。その後に『こっちの世界に来たら大変になっちゃうよ』など、話を合わせてあげてください。そうする事で子供の心を育んでいくのです。
最後とはなりましたが、子供に与える親の言葉の絶大さを感じ取って頂けたでしょうか?『病人のふりをしてはならない』『弱みを見せたら負け』なんて親の押し付けにより、子供は歪んだ成長をしてしまいます。感情を押し殺すのではなく、豊かに表現していってほしいですね。
ノア