堕姫の暇人

 私は堕姫。堕落の姫。私が生まれたきっかけなんて知らないわ。ただ私は覚えている。満喫の日々を。男性を喜ばせたあの日々を。

 私はね、家出少女だったの。親をDVと言い、彼氏をDVと言い、生保を受けたのだけど、わけのわからないうちに、ダルクへ飛ばされ、いもしない神に祈りを捧げ、次は保護室でエル君が足を省みずドアを蹴り飛ばし、「寝れないなら、ベッドで静かにしてなさい」なんて言われて。それでも、フラッシュバックでベッドにいけず、一夜を過ごし、本名で呼ばれ、解離なんて嘘と言われた日々を私は覚えているわ。もちろん、保護してもらった人からの虐待も覚えている。その人の家から出ていけって言われて、満喫暮らし。その日食べるものさえ困ってしまうような日々。その中で、私は快楽を覚えた。全てを覚えている。

 憎むべき人は、私でもてあそんでいるのは、私。ひめのの書いた『私は境界性パーソナリティ』それもあるのかしらね?そんな中、私は堕ちた。性に、快楽の世界に。お金?昔はそれを欲したわ。でも今は性と快楽に身を委ねたい。夢なんて正直、お金ですべて解決してしまう。でも快楽はお金では買えやしないのよ。逆に性を売ることはできる。だって私、女性だから。なんだってできるわ。嫌なこと?あの日々に比べたら、人の尿だって飲んでみせるわ。それぐらい私は、堕落している。気持ちよければなんだっていいのよ。楽であればなんだっていいのよ。私の気持ちは変わらない。お金?とっくに忘れたわ。もうなくたって何とか生きていけるもの。そういえば電話で「死んでください」って言われたこともあるわね。ふふ。その人の分まで生きてやろうじゃないの。

 私は堕落の姫。人に役立つなんてそれっぽっちも考えてないわ。自分がよければそれでいい。私が快楽だったらそれでいい。楽しかったら、それで十分。境界例?解離?統失?なんだっていいわ。私がすべて。私のやりたいこと、したいことできれば十分なのよ。人にとやかく言われる筋合いなんてないわ。私は、私。堕落の姫なのだから。

堕姫

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