現状と理想のギャップ

 お久しぶりです。本日は俺、エルが現再構成日記について語らせてもらおうと思う。

 今、生活の殆どは主人格、かがりさんが行なっている。かがりさんがダウンした時は補佐である俺がこなすが、それ以外はほぼ、かがりさんだ。元々料理が好きなかがりさん。5月までは生き生きとしていた。しかし、誕生日が過ぎ、先月、葬式をこなして、かがりさんの精神状況は悪化してしまった。キャパオーバーしてしまったのだ。

 俺らは元々「ASD」の診断を受けている。そのせいで、かなり細かく時間や、ルール、決まりが無いと混乱しやすいという性質がある。更に、程々がわからない、手加減がわからない。他の人を参考にしないと「基準」を設けないと「ゴール」が無いと出来ない。やれない。そんな性質なのに、厄介なのは、「切り替えが苦手」と言う性質も持ち合わせている。不器用と言う性質も持ち合わせている。本当に生きるのに向いてないとつくづく思う。

 こんな特性の中、非常に難しい難題がかがりさんに降りかかってきていた。
 それは「家事」。

 「家事」とは各家庭によってやる内容、ルール、決まり、及第点、全部違うものだ。ある家庭では、毎日、掃除でシンク、コンロ、換気扇の徹底した拭き掃除をし、掃除機がけは勿論、その後のコロコロまでし、窓も拭き、お風呂掃除では、徹底的にタイル一つ一つ磨き上げる。違う家庭では、掃除機は週に2〜3回、シンクはたまに掃除する。お風呂は浴槽だけバスマジックリン。窓は大掃除の時だけする。みたいな掃除もあるわけだ。

 どっちが良い、悪いはない。『そこに明確なルールはない』。これが「家事」だ。

 さて、先ほど、述べたとおり、「ASD」の特性をふんだんに持っている俺ら。こんな曖昧な「家事」をどうやってやれと?疑問は調べて解決する派の俺ら、かがりさんも調べたわけだ。結果、より分かんなくなった。

 各家庭違うのなら、正解はない。しかし、この世の中、確実に良いと言われている事は多くあるわけで、清潔、栄養、節約。この3つは、明確な基準がある。そしてこの基準を守って良いことは多い。手を抜く事で不都合な事も多い。よって、この基準を元に「家事」を行うと事となった。

 まずは、食事。ルールは簡単。

  1. 3食作る事。
  2. 魚と肉は交互にする事。
  3. 同じメニューは1週間に1度まで。
  4. 主菜、副菜、ご飯、汁が晩ごはんにはあること。
  5. 料理は制限時間1時間半まで。

 …書き出してみると細かいな。それでもかなり削った方だ。これは俺らにも適応されている「かがりさんルール」だ。ぶっちゃけ、前日の食事なんざ覚えてないので、パートナーに何食ったか確認から始まる。本来なら、ここに

  1. サラダはある事。
  2. 海藻類は何かしらの形でとる。
  3. 和食、洋食、中華テーマ別の献立。
  4. 朝は6時半から9時までには摂る事、
    昼は12時から2時までには摂る。
    夕飯は6時から9時までに終える。
  5. お弁当には冷凍食品は入れない。
  6. 乳酸菌、納豆菌を必ず一日の中で摂る。
  7. 緑の多い食卓にする。
  8. ダイエットを意識する。
  9. パートナーの好物への配慮。
  10. パートナーの嫌いな物は食べやすくし、なるべく避ける。

 書き出したらキリが無い。本当にキリが無い。これらのルールの中で、料理を作っていくわけだが、俺には出来ん。

 次に掃除だが、これはかなり変則的になる。臨機応変がクッソ必要になる分野だ。ルールは

  1. 掃除機は夕方5時までにかける。その際、必ず窓を全て開けること。
  2. ベッドシーツは可能な限り週1回は取り替える。
  3. 取り替え時、ファブリーズをかける。
  4. 洗濯物は朝の7時〜昼1時までに回す。干すときは最低でも昼2時まで。
  5. 風呂掃除はできる人がする。

 まあ、かなり緩い。理由は掃除機をかがりさんが出来ないからだ。掃除機の音が怖いので毎回かけることが出来す、仕方ないので、俺や、潤、茜さん辺りが出来る時にやる。毎日のこれらをやれと言われているわけではないが、理想はこんな感じだ。

 ここから減点方式で、本日の出来なかったところ反省会が始まる。まあ洗濯は天候に左右されやすいので仕方ない。

 これはあくまで一例だが、こんなルールが俺らには出されている。「家事をできる」と言うのはここまでルールを厳守して生活ができることが絶対条件となる。

 文字にしてみて、細かっと驚いている俺がいる。何気無くこなしていたので、普通だと感じていた。この他に、「仕事」や「買い物」、「訪看」、「OT」、「動画作成の時間」「ブログ編集の時間」「パートナーの予定管理」など、細々した予定も入ってくる。すると、もう時間が湯水のようになくなってしまう。

 このように、ルールでがんじがらめになったかがりさんはキャパオーバーを起こし、現在、何もしていない。本当に何も出来ていない。料理に必要な買い物さえ行けていない。唯一、食事の
「2. 魚と肉は交互にする事」
「4. 主菜、副菜、ご飯、汁が晩ごはんにはあること」

 は出来ていると思う。かなり、食材が減ってしまっているがどうしてんかわからん。このままはまずいので、ルールをもっと削りたい。が、頑ななんだよな。仕方ねえ。

 今回は俺らの問題、「家事」について語らせてもらった。ここまで厳格なルールを設けたかがりさんの目標は「普通の主婦」になることだ。そこは応援してあげたい。出来るのか?俺は壁ながら応援しているぞ。

 エル

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