あたし達のジュークボックスについて

 あたし達の中には音楽が勝手に流される『ジュークボックス』がある。

 そこの管轄はアメリアと言う音楽が好きな女の人。一度、歌いながら実家、8階から飛び降りようとしたことがある人格。スマホを投げられて、粉砕されたのは痛かった。そんなアメリアが管理しているジュークボックスは第1内界にも、第2内界にも歌を届けられる。第1と第2の記憶の共有ができない中でとても、高機能で便利なジュークボックス。

 今回、入院先の主治医と話した時、その話が何故か出た。先生は「その音楽自体フラッシュバックしてるんだよ」と言った。頭の中でしか流れていないジュークボックスは、フラッシュバックの片足突っ込んだ状態だったらしい。

 と、言うことは、あたし達は年中無休でフラッシュバックしかけているという事?とんでもない話だ。ここには休まるところが無いという事?

 エル君は大声で笑った。あたしは泣いた。京華ちゃんは無言だった。じゅんじゅんは「えー」「ほー」「えー」っと適当だった。でも、誰かが「やっとわかってくれた」「苦しかった」「やっと解放される」と安堵したのがわかった。そんな誰なのかわからない。わからないけど、あたしは今、ここの病院に来てよかったと思っている。

 入院、長引くかもしれない。てか、多分、1ヶ月では帰らない。ここで、ちゃんと理解する。あたし達のフラッシュバックの中身を。今を生きているということを。

 ジュークボックスは寝る前、絶対に流れる。絶対に。

 あたしの夢は、寝たい時にスヤっと寝れる事だ。「おやすみ」が本当の「おやすみ」になる事だ。辛い思いをして寝るんではなくって、心地よく、幸せに「疲れたなー」って寝れる事だ。今をちゃんと寝ることだ。

 もっと望んで良いなら、気持ち良くご飯を食べれること、寝ること、ポーッとすることが出来る心配事のない世界に身を置きたい。もう心配しなくて良いそんな生活を送りたい。

 生きたい。初めて思った。あたしは生きたい。あたしは生きる。

 えーここからは変わりまして、俺様、潤が書かしていただきます。

 今回、先生に言われた事が本当なのか、龍希に試して貰いました。いや、たまたま、龍希の曲が流れてたんよ。まあ、何の曲かは秘密なんだけどさ。んで、曲が流れて曲を本当に流す前に、看護師さんに話を聞いてもらった。結果、離人症状は出たものの、動くことはでき、スッキリし、曲は止んだ。今はフラットな状態に戻った。戻れた。泣き叫ぶこともなく、崩れ落ちる事もなく、何とか保てた。解離せずに、症状が緩和した。離人だけってのはデカい。

 これぐらいなら普通に生活が出来る。対処が出来る。話すのに40分かかったが、何とか保てた。これはとてもとても良い成果だ。エルきゅんも機嫌が良いってもんよ。

 このワークを一週間続けよう。そんで結果の振り返りだな。結果によっては、ここであらかた吐き出す。

 時間?わからんよ。でも、やってみるきゃないだろ。んてことで、今回はここまで。いつか、基本人格が出て来るかもしれんな笑

かがり&潤

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